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シルク印刷


ディスプレイ関係の仕事をするようになって出合った印刷法で、

それまでに知っていた謄写版印刷に似ていると思ったが、

作品は鮮明さと色彩の鮮やかさでは比べるには値しないほどきれい

だった。謄写版印刷はインクの付いたローラーを押さえるように

転がしながら印刷していたのに対し、シルク印刷はゴムのような

ヘラに粘性の強いインクを付けてシルクの上を押さえるように

滑らして印刷する、印刷の原理はそっくりである。


布地のプリント柄や Tシャツのイラスト柄などはほとんど

この印刷法でできている。コーラの瓶などの曲面や 電気製品への

細かい文字など身の回りの品物に沢山利用されている。


もともとはシルク(絹)を利用していたものが今では丈夫な

ナイロン製や極細のステンレス製の布状の網目が使われている。

それらも総称して「シルクスクリーン印刷」と言われている。


謄写版印刷とシルク印刷の合わさった家庭用印刷機に

「プリントごっこ」と言うものがあって私も何年か利用した、

しかし、これもパソコンの普及で製造は中止された。


本格的な(?)シルク印刷の道具を一揃い揃えて、

真似事の印刷で仕事にしたことがあるが今は廃業している。

使わなくなった写真製版の薬品に毒性があるということで、

その処分に困っている。


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by grand-ant | 2016-03-27 15:20

写真植字


活版印刷では文字のサイズごとにカタカナ、ひらがな、漢字、欧文の

一揃いの活字を準備しなければならなかったので、活字の保管には

広い場所を占有されるという欠点があった。

写真植字の場合は一つの書体があれば、どのサイズにも、長体にも

平体にもレンズの操作で自在に出力が出来て沢山の「書体」を扱える

ようになった。

印画紙に写真植字されたものが出来上がっても、このまま印刷は出来

ないので、もう一工程の製版が必要になる。


写真植字機は大きな事務机一個分の場所を占めていて、一文字打つ度に

ガチャンと言うような大きな音がしていた。

ガラス板に碁盤目状に配された文字盤を手で動かして希望の文字を

カメラのレンズの場所まで動かしてレバーを押す、この繰り返し。

現在はコンピューター化されて随分小型になって、機能は飛躍的に

進歩していると思う、そうそう、出来上がるまでは確認できなかったも

のがディスプレイ画面を見ながら入力出来るようになったと聞いている。


手書きで文字を書いていたものには、写植の文字は手本になっていた、

朝日の書体にもスポーツ紙の書体にも常に注意を払っていた。


写研は新しい書体を開発するために書体の公募をしていた、30年ぐらい

前のことだったか、そんな経緯を経てからと思うが新しい書体が発表

された、それはスーボ体とゴナ体、そして ナール体、今は当たり前のように

目にしているが、当時は斬新な書体であった。

前の2書体は肉太の書体なので印刷屋さんにとってはインクの使用使量が

増えて歓迎されていなかったと思われる。  その点ナール体は細くて繊細

な感じがロマンチックで好んで使われていた。



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by grand-ant | 2016-03-20 09:53

街の印刷屋さん


愛知の豊田市で下宿していたのが街の印刷屋さん、

2階の一部屋 6畳一間で先輩と二人で1年間を過ごした。

朝、出勤の前に近くの食堂で朝食をとって昼は社員食堂で、

午後4時に仕事を終えて、夕食を済ませて帰ってくると、

職人さんたちが油落としの石鹸で手を洗っておられるのによく出合った

10人近くの職人さん達がおられて大きな街の印刷屋さんだった。


昨年一年あまりにわたって再放送されていた「男はつらいよ」の

前田吟さん扮する博さんの勤める会社が街の印刷屋さん。

活版印刷機が大活躍で、活字を一文字一文字探し出して文章にする、

鉛製の活字を組んでゆく時に活字の文字が横にならないように、

逆さまにならないように注意しながらの細かい作業。

下宿していた印刷屋さんと同じだったので 毎週、土曜はとらさんを

楽しみに見ていた、

さくら役の倍賞千恵子さんは俳優として素晴らしいのに、

歌手としても一流で 一級の歌唱力、どの歌も聞き入ってしまう。

「とらさん」の再放送は終わったけど、動画サイトで彼女の歌を

毎日聞いている。 横道にそれてしまった・・・


今もどこかで動いているだろうか・・活版印刷機、

小さな活字を使って印刷していたことは忘れられてゆく、

博物館でしかお目に掛かれなくなる運命、

コンピューターの普及で生活も仕事もガラリと変わってしまった、

街の小さな印刷屋さんは廃業された所は多い。


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by grand-ant | 2016-03-18 08:29

活字


新聞を読んでいて 一文字だけが横になっていたり逆さになっていたりした

のを見ることがあったのはいつ頃までのことだったのか・・

何人もの人が読んで 間違い探しの校正作業をしていても発見されずに

印刷され、配達された新聞を読んでいて、あっと気付かれた人は何人も

居られると思う。

この頃は目にすることが無くなったのは 活字を一文字ずつ拾ってゆく作業

から、コンピューター入力になったからと思われる。横や逆さの文字は無く

なっている。「てにをは」が違うのではと思われるものは今でもありそう。


活字の書体は新聞社によって微妙に違っていた、スポーツ紙などでは独特

な書体があった様に記憶している。一番きれいと思った活字は朝日新聞

で、見出しの大きな活字になると美的さが冴えていた、超扁平や超長体で

それは発揮される。

以来、朝日の愛読者だったが40年続いた購読をやめている、今はラジオと

インターネットで世界のニュースに触れている。


写植の文字に変わってからどの新聞社も文字のきれいさには差を感じられ

なくなった、写植の会社は「写研」と「モリサワ」の二つを知っていたが、

朝日は自前の文字を持っていたように思っている。個人的には「写研」が

きれいだった。

地方紙を含めての新聞社はこの二つの写植のどちらかをベースにしている

はずで、最近の新聞の文字はほんとうにきれいになっている。



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by grand-ant | 2016-03-16 14:01