冬の日

毎日もらい風呂に親戚の家へ行っていました、
冬の行きかえりは外はほんとに真っ暗でした。
提灯を持っていく日が多かったです。

或る日風呂から上がっての帰り際に、
母が祖父に無心を言っているのが聞こえました。
もう今月はお金がないので貸して欲しいと、言ってるんです。
貸してとはいっても返せる目処もないので、
下さいと言っているようなものでした。

祖父も家族の手前もありすぐにはだしてくれません、
先月は○○、今月も○○渡したではないかと、
怒るように言ってました。
「食べるものがなくなったらワシの家にくりゃーえー」
「今夜はもう帰りんさい!」
その晩はそのまま帰って家族4人はもう寝ていました。

夜中に表戸をドンドンと叩く人がいるんです、
母が出てみると、祖父がお米を一袋抱えて立っていました、
今夜のご飯は食べていなかったのではないかと、
心配しだしたら寝られなくなって跳んできたらしいのです、
お金の入った(多分)封筒も母に渡していました、
小雪の舞う中をマフラー一つで寒かったと思います。

一度は断ってもそんなにまでして、
持ってきてもらってうれしかったです。

この日の出来事は祖父のことを思うといつも思い出します。
12月だったか、1月だったか、そんなことは忘れています、
冬の寒い日の出来事した。
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by grand-ant | 2005-12-04 05:53 | 想い出
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