母の実家が当時最新の「電蓄」を買ったのは、
私が中学2年の時だったと思います。 いま「電蓄」と言うととても古臭く聞こえます、 「電気蓄音機」のことです。 手回しの蓄音機と違ってモーターで、 ターンテーブルを廻します。 「電気蓄音機」に「ラジオ」を組み合わせたものが、 私の思う電蓄のイメージです。 その頃は新しい電気製品だったのです。 例によって裏から覗いて見ますと、 真空管はST管ではなくて、 これまた最新の「ミニチュア管」が使われて、 高級感が漂っていました。 蓄音機の部分はラジオの上で、 開閉式の蓋を開けるとターンテーブルがあるのは、 蓄音機と同じです。 針はスチール製で2~3回毎に交換していました。 竹の針の時代から見れば進歩はしていますが、 サファイア針の採用された上級機種ではなかったです。 針は演奏が終わると手で元に戻します、 忘れていると最後の所でいつまでも回っていました。 一番下部がスピーカーです、 とてもやわらかいいい音だったような気がしています。 真空管で増幅された音質はトランジスタに比べると、 心にしみる温かみのある音に感じます。 何枚もあったレコードの中から、 「支那の夜」「ケンタッキーの我が家」 電蓄時代を思い出す曲名です。78回転のSP盤でした。
by grand-ant
| 2005-08-28 06:26
| 想い出
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