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学校と動物

島根の生活は小学6年生の4月からです、
福岡の1学年10クラスもあるマンモス校から、
わずか1クラスの山の分教場のような学校への編入学です。
木造の平屋で風情がありましたが、
数年後に2階建ての鉄筋コンクリート造りになり、
そして、昨年3月ついに閉校となりました。

事実、中学校は離れた町の学校と合併して分校でした、
校舎は並んで建っていましたが、運動場は共同で使いました。
中学3年生になると遠くの本校へ1年間をバスで通学です。

学校は山を背にして建っていて校舎の裏手はすぐに山です、
授業中に猿が出てきたこともありました。
近年テレビで話題の熊にはあったことはありません。

村内の地名に「熊見」がありますから、
出て来ても不思議なことではありませんね。

熊のことを書きましたからついでに申しますと、
鹿は見かけたという話は聞きました。

村内に「猿丸」という地名があります。
百人一首の作者の一人、「猿丸太夫」の出身地という伝説もあり、
お墓は存在していました、どこまで事実かは?です。
「邑智郡誌」という分厚い本に記載されています。

「奥山にもみじ踏み分けなく鹿の 声聞くときぞ秋はかなしき」
鹿ばかり追って家庭のことをかえりみない父の心をいさめようとして、
娘は鹿の皮をかぶって山奥へ入りました、そんなこととは知らない父は、
鹿と思い込んで娘を弓矢で撃ってしまったのです、
それからは秋になって鹿を見かけると娘を思い出して嘆いたとの
注釈がなされていました。

一般的に市販されている百人一首の解釈にはこのようにはなってなく、
秋の物悲しさをうたったものとして書かれています。

そんなことで、鹿が出て来ても不思議ではありません。

写真は沢谷小学校(2003年8月撮影)
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by grand-ant | 2005-07-12 05:49 | 想い出
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